『コロナ以後の世界』

 現在、新型コロナウイルスの感染防止により、人々は切り離され、独立した「個」として振る舞うことを強いられています。これまで当然だった集まりや近いコミュニケーションが出来ない状態です。このような日常とは違う状態を「非日常」と考え、早く前の状態にも戻らないかなと考える。
 しかし、もし今回の新型コロナウイルスが、10年単位で世界中に留まるとするならば、ある程度は人と人との「距離」を保つことは、日常になるかもしれません。そうした姿勢で「新しい社会構造」を作る方が、もし新たなウイルスが発生したときには安全です。さらにお互いを変に拘束しあうような関係も、正常化されていくはずです。

古賀ヤスノリ イラスト

 ウイルスの全容が把握されていない現在、これまでのような確率論で未来予測することは難しくなっています。今のところ、「これまでの生活」に成れている私たちは、以前の生活へ戻るだろうと無意識に感じ、また願ってもいます。しかし、世界史的に見れば、大きな疫病が蔓延した後には、必ず秩序体系の「刷新」が起こります。今回のウイルスの規模から推察すると、そうなる可能性が十分にあります。つまり元へは戻れない。以前大事だった価値観は、使えないどころか、逆に不利益を生むかもしれません。少なくともそう考えておくことで、次にくる「新しい世界」への有効な備えとなるはずです。

AUTOPOIESIS 0056/ illustration and text by : Yasunori Koga
古賀ヤスノリのHP→『isonomia』
映画エッセイ→『Cinepheno』
ブックナビ→『本と変分』

Scroll to top