『生命とは何か』

古賀ヤスノリ イラスと
 
「ものごとは放っておけば自然に無秩序な状態へと変わってゆく」
(エルヴィン・シュレーディンガー)

 熱力学第二法則(エントロピーの原理)を世に知らしめた、シュレーディンガーの代表的な著書。生命と非生命の違いはなにか。そもそも生命とはなにか。これまでの統計に依存した物理学や化学では解明できなかった領域を、画期的な視点から分析する。複雑な有機化合物であり、高度な秩序を具えた“一団の原子”でもある生命体。その秩序を維持するシステムは「エントロピー回避」のプログラムを具えている。環境から秩序(低エントロピー)を吸収し、内部の無秩序(高エントロピー)を相殺することで生きる。生命維持欠かせない「交換の原理」は、あらゆる領域を正常化させる普遍的原理なのです。

019『生命とは何か』エルヴィン・シュレーディンガー: Originally published in 1944
illustration and text by : Yasunori Koga

古賀ヤスノリHP→『isonomia』
日々の思考→『AUTOPOIESIS』
映画エッセイ→『Cinepheno』

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