『才能を開花させる方法』

イラスト こがやすのり Yasunori Koga

 あのひとは才能があるよね! そんなことを言う時があります。目の前にその人の結果がありその才能を認識して出たことばです。つまり「既知の才能」。これに対してまだ結果として出てはいないが、その人が潜在的に持っている才能というものがあります。ポテンシャルということばで示されるものです。これは「未知の才能」(潜在的な才能)です。この二つの才能はあるものによって繋がっている。「潜在的な才能」が「物理的な世界」(結果)として現れる道筋と、その道筋を流れていくものがある。
 その流れていくものは「才能のエネルギー」(心的エネルギー)です。よってこのエネルギーを抑えつけず、エネルギーの「自然な求め」に従い噴出させるための「条件」を整える必要がある。その条件は4つ。「環境」「人との出会い」「タイミング」「開かれた心」です。「環境」はポテンシャルを抑圧しない環境です。「人との出会い」は自分の才能を認知(発見)する他者(才能が世界に通用することを示してくれる人)からの影響。そして「タイミング」は適切な時(ここぞという時)に適切にエネルギーを使うこと。最後は、必要な知識や技術、偶然の要素や出会いなどを素直に受け入れる「開かれた心」です。
 ここにもう一つ、「自分の弱点」を正しく認識し受け入れるという重要な心的作業があります。自己の弱点を受け入れず拒んでいては、自己否定になるし長所は伸びません。長所と短所は表裏一体だからです。たとえば『サイレントウィッチ』(ライトノベル・アニメ)の主人公モニカは過度の対人恐怖症で人と話せない。その裏返しとして誰もできない「無詠唱魔術」を獲得する。無理して喋ることを諦め、受け入れたときに「新しいコミュニケーション」が獲得される。潜在的な才能は誰の中にもある未来可能性です。そのポテンシャルを阻害しない「環境」「出会い」「開かれた心」が世界への道筋をつくりだす。そして「自分の弱点」を受け入れ立ち上がった瞬間、心的エネルギーは世界へと流れ出し潜在的な才能は開花していくのです!

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「やりたい事をやる」

イラスト こがやすのり Yasunori Koga

 やりたい事をやるのが一番。これは誰にとっても正しい判断でしょう。意味的にもシンプルであり、心理学的、あるいは幸福論的にも正しい命題です。しかしこれだけ明白な指標であるにもかかわらず、実際はそれをやれていない人が少なくありません。それはなぜでしょうか。その原因の一つは「何がやりたいのか分からない」という「自己認知」の問題。もう一つはやりたいことが分かっていても、それを追いかけるときに現れる「心理的な抵抗」の問題があるからです。この二つは互いに影響しあい、やりたい事を妨げる。
 自分がなにをやりたいかを知るには、自分の心に聞いてみればいい。これは理屈ではなく直感判断に近いものです。直感は「論理的思考を閉じたときに立ち上がる」という相関性があり、ゆえに自分がやりたいことを理屈や損得で考えているうちは答えが出ない。もしくは答えが気づかないうちにズレていく。よってまずは自分の「純粋な心」で検索する術を回復させる必要があります。理屈、損得、忖度、といったものからしっかりと守られた環境で自分の直感を広げる。損得と迎合になれすぎた思考を、勇気をもって一度リセットすること。
 クリーンな心による直感判断になれてくると、少しずつ「やりたい事」や「好きなこと」が見えてくるようになります。やりたい事が自分の中に復活してきたら、それを追いかける。そのとき必要な知識や技術などの経験不足がブレーキ(事前抑制)をかけることがあります。しかしそれらは時間(通常の努力)が解決してくれます。それよりも問題は「失敗を恐れる」ことです。これは出来たことよりも出来なかったことを指摘されて育った人に発生しやすい。しかしこれも「やりたい事をやること」それ自体が目的(人生)だという意識をもてば、失敗とて大切な構成要素になる。忖度のない「クリーンな直感」と、成果よりもプロセスを楽しむ「自由な心」を大事にすれば、きっとやりたいことは向こうから近づいてくる。もうそこに自分を抑えつけるものはなにもないのです。

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『諦めないこと』

イラスト こがやすのり Yasunori Koga

 「諦める」とは諦めていない状態を放棄すること。たとえば希望や求めるものを諦める。理想状態や健全な状態を手放す。これらの根底にあるのは「挑む力」や「押し返す力」の喪失です。つまり「諦める」とは「内発的な力」を失うこと。もっと単純化すると「心の力」を失うこと。ゆえに「根本的な諦め」は「心身の喪失」と「理想や夢の喪失」という二重の深刻な状態を意味します。よって「根本的な諦め」だけは阻止しなければなりません。
 よく「諦めが悪い」と言うことがあります。これは不自然な拘りによって本人が長期的にマイナスになるような「諦め切れなさ」です。たとえば過去の受け入れができない、不可能な目標を追い続ける、自分の非を認めない、などということが「諦めの悪さ」です。これとは逆に死守しなければ、長期的にその人をピンチに追い込むことになる事柄に関しては、決して諦めてはならない。たとえ目標へ到達しなくとも、諦めてはならない。
 そういったものを「諦めない」ことは、時に苦労や問題を発生させることもあります。しかし「根本的な諦め」によって発生する「枯れ果てた世界」に生き続けることに比べれば、大した苦労ではなりません。「枯れ果てた世界」に生きることになると、自己正当化のために諦めない人を攻撃し、価値をおとしめ、仲間を増やそうとします。そうなるまえにギリギリのところで踏ん張り、逆噴射をかけ、小さくなった目標を再び追いかける。到達するかは問題ではありません。向かい風に逆らって進むとき、どんな人であれ必ず内側からエネルギーが発生する。それこそが目的なのです!

AUTOPOIESIS 275/ illustration and text by : Yasunori Koga
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『創造的転位⑤』

イラスト 古賀ヤスノリ Yasunori Koga

 創造性とは無意識を含めた「本当の自分」と、自分にとっての「意味のある素材」との化学反応のことである。それは既にあるものではない、新しい世界の誕生に関わること。自分自身がこの世界と関わり変化を続けている証でもあります。創造によって変化しながら進むことで、現状維持とは違った風景が流れ出す。流れることで時間が動き心も動き出す。そして動き出すものだけが未来へと続く道を歩むことができる。
 未来とは今現在知りえないものの総体です。つまり予測できたり、あらかじめ決定できるものは真の意味で未来ではありません。予定調和の外が本来の意味での未来。そしてその未来にしか咲かない花がある。この花は、今現在には咲いておらず、また過去にも咲いていない。その花がどんな花であるか今現在はわからない。創造性とのアクセスで、真の未来と繋がった道を歩むことでしか見ることができないのです。
 創造性は未来へ至る原動力であり、未来の花を咲かせる魔法のようなものです。今現在から観る「未来の花」とは個々人だれもがもっている創造力と、未来にしか発動しない希望や好奇心、積極性などが一体となって出来たイメージのようなものです。そのイメージはいつかきっと具体的な形となって現れる。もちろんそこに至るには、惜しみない努力や創意工夫、諦めない心なども必要です。逆にいえばそれらを要求する力を未来の花は持っている。その花に少しだけでも近づいてみたい、そういった気持ちが創造の始まり。そして創造的転位のはじまりなのです。

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古賀ヤスノリ サイト→『Green Identity』

『創造的転位④』

イラスト 古賀ヤスノリ Yasunori Koga

 無意識から掘り出した「本当の自分」と、自分にとっての「意味のある素材」との間に創造が生まれる。ただの制作ではなく創造から生まれたものは、真の意味での「自分のもの」です。自分自身がいたからこそ、まだ世界に存在しなかったものが生まれた。それは誰に強制されたものでも、何かの模造品でもないもの。つまり創造によって制作されたものは、製作者がこの世に存在し、その存在が他の誰でもない「その人自身」であることを示しています。
 もし出来上がったものが未完成だったり気に入らなかったりしたとしても、そこには世界と自分自身とを繋ぐ決定的な証拠が存在します。ただの機械作業でも、他人のコピーでも、周囲への迎合で作ったものでもないのであれば、必ずそこには世界に対する「自己の存在証明」が示されている。この意味において失敗を否定する必要がなく、むしろ失敗と思えるものに、習慣の檻から解放してくれる新しい世界の扉が隠されている。
 創造性を発揮した表現を続けることで、それ自体が「普通のこと」になってきます。だんだんと既成のもの以外のものを作り出すことが当たり前になる。しかも自分自身の手で。現状維持ではなく前進と上書きが日常化すると、発展し伸びていくことがデフォルトになる。すると停滞する構造にも敏感になり、問題を未然に回避するようになる。枝葉を伸ばし止まることなく発展する植物のように、花咲く未来へと枝葉をのばしていく。創造性は未来の花を咲かせるための原動力であり、自分にとっての信頼できる道しるべなのです。
 最後は創造性によって生まれる「未来の花」とは何なのかについて考えていきます。

AUTOPOIESIS 273/ illustration and text by : Yasunori Koga
古賀ヤスノリ サイト→『Green Identity』

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