ザジの視点で描かれたパリ。愛すべきキャラクターたちがドタバタを繰り広げ、世にもシュールな世界を演出する。 現実でも非現実でもないこの世界は、現代が失いかけた「遊び」の世界。ザジの毒舌に翻弄されながらも、パリの オトナたちは活気に満ちた人間味をあらわにしていく。この映画が世界中で愛されるのは、オトナたちが子供心を揺さぶられるからなのでしょう。
vol. 016 「地下鉄のザジ」 1960年 フランス 93分 監督:ルイ・マル
illustration and text by : Yasunori Koga
★古賀ヤスノリのHP→『isonomia』
★日々の思考→『AUTOPOIESIS』
★ブックナビ→『本と変分』