『名声を求める心』

古賀ヤスノリ イラスト

 名声を求める心とはいかに。それは「自分をどう思うか」ではなく「他者からどう思われるか」に固執た状態でしょう。その元型はやはり幼少期に‟親からどう思われるか”に過度に囚われたことが原因ではないでしょうか。つまりフロイトの言葉を使えば「超自我」が原因だと考えられます。超自我とは親の価値観が内面化したも。つまり「親の要求」が今だに働いているということです。名声を浴び、頂点で人々を支配すれば、親が関心するだろうという思いがある。もちろん他者から悪く思われたりすることは誰だって遠慮したいものです。しかし‟名声を浴びたい”という感情も、ある意味で悪人と思われる事と同じく「異質な見られ方」です。それほどまでに「あるがまま」ではいられない状態なのかもしれません。しかし結果として「親の代理満足」を得るために利用された形となっている。それを自分が望んでいると思い込むのが名声欲でしょう。そこに本人の自由はないということになります。

 

AUTOPOIESIS 0010./ illustration and text by : Yasunori Koga
古賀ヤスノリのHP→『Green Identity』

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