個性という言葉は人びとの間で一般化しています。誰もが個性という言葉を共通に理解している。しかし、個性とは一般からはずれた部分を意味している。つまり「みんなと同じ」以外の部分に個性が現れます。つまり一般化できない所を個性と呼ぶ。
一般化できない性質である個性が、自分と他人を区別する指標であり、それは他人がどう頑張っても得られないものです。例えば真似するのが得意な人でも、完全にそれを真似しつくせない性質のものが個性です。よって個性というものを本人が捨て去ろうとしても、そんなことはできない。なぜなら個性こそが自分そのものだからです。
その人固有にある性質である個性は捨てることができない。また他人が完全に真似ることもできない。そんな個性を無視して一般化しようとしても無理があります。上手くいかないし、むしろ失敗の連続になってしまう。一般化が難しい性質は、受け入れてその個性に従うことで、本来の自分らしさや自由が生まれる。つまり一般化できないことを受け入れた時に、真の自分が現れるということなのです。
AUTOPOIESIS 157/ illustration and text by : Yasunori Koga
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