夜の森では夜行性の動物が活動しています。陽光に照らされた昼間の動物とは違い、姿は見えません。しかし彼らは確実に存在し、太陽が眠ったときから活動を開始します。それらの痕跡は、朝になってやっと明るみにでる。人間の無意識も夜行性の動物のようなもの。意識している間は存在しないと(本人からも)思われています。しかし意識の監視がなくなると活動を開始します。後にその痕跡を発見しても、まさか自分がやったとは思えません。しかし無意識のない人などいないことを考えると、やはり気づかずにいろいろとやっていることは間違いないでしょう。
AUTOPOIESIS 0019./ illustration and text by : Yasunori Koga
古賀ヤスノリのHP→『Green Identity』
『ネペンテス』
ウツボカズラ。学名はネペンテス。蔓性の植物で、葉先から蔓が伸びその先が大きな壺になる。いわゆる食虫植物です。彼らはやせて栄養が期待できない土地に生息しているため、虫を捕獲して栄養を補っています。肥沃な土地を求めて動こうとはせず、自らを罠として生きることを選んだ。一見グロテスですが、育ててみるとなかなか可愛い植物です。
AUTOPOIESIS 0018./ illustration and text by : Yasunori Koga
古賀ヤスノリのHP→『Green Identity』
『コラージュの効用』
気が向けばコラージュをします。もう10年以上続けています。一つの作品を作るというのではなく、遊びのような感覚で作業を進めていきます。もともと雑誌など誰かが完成させたものを切り裂くのですから、決まりからの解放という感じもします。よって真面目すぎたり、失敗を恐れて本番へ進めない時など、気持ちを解きほぐす時にも役に立ちます。そもそもコラージュに決まりなどないのですから。普段の生活だって本当はそうかもしれませんね。
AUTOPOIESIS 0017./ illustration and text by : Yasunori Koga
古賀ヤスノリのHP→『Green Identity』
『ネコのはなし』
むかし飼っていたネコは、知らない人が来るとすぐに怒っていた。気に入らないのか不安なのか理由はよくわからない。怒ったって仕方がないのに怒る。怒らないネコもいるので、それが個性というものであったか。おとなしくとも無反応なら、個性としては記憶に残りにくいかもしれない。やはり何かしらの「個性の表現」があって初めて人の記憶に残る。これはネコだけの話ではないなとおもう。
AUTOPOIESIS 0016./ illustration and text by : Yasunori Koga
古賀ヤスノリのHP→『Green Identity』
『価値の急降下』
長年追い求め労力も費やしてきた事柄が、ある日色あせて何の価値も感じなくなる。このようなことが往々にして起こります。なぜこういった価値の急下落が起こるのでしょうか。そもそも熱っぽく何かを求める対象は、「心の穴を埋める」ような要素である事が多い。心の不足を補うような対象であるがゆえに、熱心にそれを追い求める。しかし不足を自分自身で(たとえば精神的な成熟によって)解消してしまうと、追い求めていた対象の価値が急下落する。このパターンはかなりあると思われます。もう一つのパターンは、社会の変容によってその価値が下落するというものです。これはそもそも相対価値を基準として追いかけるので、周囲の関係によって価値が変動せざるを得なくなります。こちらの方は永遠に価値の変動と追跡を繰り返すので、満足に行き着くことがありません。前者の場合の価値下落は、その時の寂しさはあるけれど、結果的には良い下落だと思われます。そもそも価値というものは、対象自体にあるのではなく、人間側の心の変容にある。だからこそ、お金や数字で一般化されたものでさえ、価値が下落してしまうのでしょう。
AUTOPOIESIS 0015./ illustration and text by : Yasunori Koga
古賀ヤスノリのHP→『Green Identity』