『ゴダール映画史』

「制約こそがスタイルとリズムをつくり出す」
(ジャン=リュック・ゴダール)

 ヌーヴェルヴァーグの旗手、ゴダールが、1978年にモントリオールで行った講義録。彼が言う“制約”とは「現実」であり「真実」である。映画監督のあらゆる「決断」もそこから必然的に行われていく。映像は「現実」そのものであり、言語を通さずに世界を見ることを可能にした。ゆえに脚本に依存する映画には矛盾がり、その矛盾は現場で修正していく。ゴダールは矢を放つのではなく、矢そのものであれという。つまり映画を作るには、自らが現実たれ、ということなのだ。“映像の現象学”と呼ぶべき名講義録です。

book / 016『ゴダール映画史』ジャン=リュック・ゴダール: Originally published in 1982
illustration and text by : Yasunori Koga

古賀ヤスノリHP→『Greenn Identity』

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